Story ストーリー
定年退職し、認知症だった愛妻も看取り、ひとり静かに暮らす福山健二。
最近物忘れに不安を覚えめた健二は、残りの人生を、
息子家族にも誰にも迷惑かけずに過ごすため、健康維持を意識する。
そのひとつとして、市のコミュニティクラブに参加した健二は、
同年代の橋本と出会い、さまざまな場所に出かけ、友好を深めていく。
ある日、橋本は水泳教室に健二を誘う。全く泳げない健二は躊躇するのだが、
橋本の「出来ない事を出来るようになるのは愉快じゃないですか?」という言葉に後押しされ、参加を決める。
その教室には、夢破れ、若くして「残りの日々」を過ごす、香里がコーチとして勤めていた。
水泳を大切な「挑戦」であり「目標」だと考えはじめた健二に、次第に変化が訪れ――